おしえて!ドクター健康耳寄り相談室

 平成17年1月15日放送
花粉症について
 
       宮崎県耳鼻咽喉科医会 堀之内 謙一

<スギ花粉症治療の進め方>中でも最も身近な薬物療法のポイントについてご説明します。宮崎県では例年2月初め頃に花粉飛散開始日となります。通常、飛散開始日の約2週間前から、症状が出ていなくてもお薬を始めていると、いざ花粉が本格的に飛び始めてその量が増えてきても、症状が出るのを遅らせたり、軽い症状で済ませることができます。(初期療法)。この状態を維持するために、花粉が飛ばなくなる4月までお薬を続けます(維持療法)。このように治療を進めることで、症状が出てから治療を始めるよりも、快適にシーズンを乗り切ることができます。宮崎県では通常1月半ば過ぎからお薬を始めることと、その折々での症状や鼻、目、のどの状態に最もふさわしいお薬を使うことがポイントです。

<スギ花粉症予防:日常生活での注意点>スギ花粉症では予防が非常に大事です。まず、規則正しい生活や適度な運動などで体調維持に努め、ラジオ、テレビ、新聞、インターネットなどでの宮崎県のスギ花粉飛散量情報に注意してください。今年は、例年の数倍多い花粉が早い時期から本格的に飛び始めることが予測されており注意が必要です。特に雨の翌日、晴れて暖かい日、風の強い日、時間的には昼過ぎに花粉の飛ぶ量が多くなります。

外出の際は帽子やマスク、めがねを着用し、ナイロンや綿など花粉が付きにくい素材の服を着用して頂き、毛糸は避けて頂くのがいいでしょう。そして、花粉症の方だけでなく家族の方も、花粉を家の中に持ち込まないために、外出から帰ったら、まず衣服や髪などをよくはたいて、花粉を落としてから家の中に入りましょう。さらに、手や顔や目を洗い、鼻かみ、うがいをしてください。シーズン中は窓を開け放しにせず、掃除機をかけて花粉を取り除き、洗濯物や布団は花粉をよく払い落としてから取り込むようにしてください。

スギ花粉症シーズンを楽に乗り切るため、最寄りの耳鼻咽喉科専門医にご相談ください。