おしえて!ドクター健康耳寄り相談室
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Q)痴呆とは? 痴呆とは、種々の原因で脳が後天的に障害され、日常生活や社会生活が営めなくなった状態のことです。 Q)痴呆を起こす原因は? 原因は、頭の病気と体の病気によるものとに分かれます。頭の病気としては、脳卒中によるもの、変性疾患といって脳の神経細胞が変化・減少するもの、頭の怪我などの後に血が溜まって起こる慢性硬膜下血腫、頭の中に脳脊髄液が大量に溜まる水頭症などがあります。また体の病気が原因には、甲状腺機能低下症などのホルモン異常、重症の肝臓病や腎臓病、ビタミン欠乏症などがあります。これらの中で、慢性硬膜下血腫や水頭症は手術などで痴呆の状態が改善され、体の病気によるものは、原因である元の病気を治療する事によって、痴呆症状が改善されます。つまり、その原因によっては、"治る痴呆"があるという事です。 Q)痴呆を疑う日常の変化には? 「同じことを何度も言ったり聞いたりする。」 Q)そういった変化は、痴呆のどんな症状によるもの? 痴呆の症状は、脳の機能が低下して起こった中核症状と、それに伴って起こる問題行動などの随伴症状とに分けられます。 Q)予防法は? 予防法としては、まず危険因子である生活習慣病に気をつけることが必要です。そのためには、肥満に注意し、定期的な運動を行うことが必要となります。また、大切な事として、人と関わりを持つ事が挙げられます。これは精神面の維持に必要なことです。そしてストレスを貯めない様に楽しみなどを持ちましょう。また、快適な睡眠をとり、魚と緑黄色野菜を食べ、歯を大切にする事も痴呆の予防につながります。 まとめ) 痴呆の治療には、早期診断、早期治療を行うことが、とても大切になりますので、痴呆が疑われる場合には、出来るだけ早く、専門医の診察を受けることをお勧めします。 |