お祝いの席での乾杯、仕事を終えた後のビールの美味しさ、「酒で仕事をする」と表現された接待での商談など、お酒は私たちの生活に深く関わっています。
人の心を和ませ人間関係の潤滑油になるプラスの一面と、二日酔いやイッキ飲みによる急性アルコール中毒等、お酒はマイナスの一面も持っています。また長期間にわたり中等量以上のアルコール(日本酒、焼酎、ビール)を摂取していると、アルコール性肝炎、胃潰瘍、慢性膵炎等、全身の臓器に障害をもたらします。アルコールが中枢神経(脳)に作用して起こる病気がアルコール依存症です。この病気を一言で表現すると「アルコールを止められなくなる病気」です。
例えば仕事中でもデスクの引き出しにウイスキーの小瓶を隠して、周りの人が気づかないように(と本人は思っている)隠れて飲む人、運転中は決して飲んではいけないと分かっていても、むしろお酒を飲んだ方が頭がはっきりすると感じているドライバー、日頃は穏やかなのにお酒が入ると「性格が変わる」と周りから言われる人、こういう人はアルコール依存症になっている可能性が高いです。アルコール依存症は本人の身体だけでなく、その人の社会性や信用も失わせる怖い病気です。
では何年もお酒を飲み続け、身体に耐性ができた(強くなってしまった)段階で、「よし、もう飲むのを止める。」と急に断酒をしようとするとどうなるでしょう。最初は気持ちがイライラして、集中力がなくなります。食事もろくに入らないのに嘔吐したり、お酒が欲しいという耐え難い思いに苦しみます。しばらくすると手の震えや多量の発汗、下痢、不眠、また場合によっては幻覚(虫が身体を這う)を見たり、錯乱を起こすこともあります。これらは「離脱症状」と呼ばれ、それまで慣れ親しんでいたものが急になくなったときに起こる症状です。
離脱症状が起こるようになると、もはや自力で治すのは困難です。できるだけ早い段階に専門の医療機関か保健所をはじめとする公的機関に相談されることをお勧めします。
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