健康Q&A

足の裏のほくろ 早めに手術切除を

質問 10年程前から、左足の裏に小豆大ぐらいのホクロができています。友人から、「足の裏のホクロは、がんになるからとったほうがよい」といわれましたが本当でしょうか。

(清武町.33歳.主婦)

答え ほくろは、誰にでも、体のどこかに数個はあると思います。これは、メラニン細胞という色素細胞の集まりで、いわゆる良性の腫瘍です。しかし、良性腫瘍でも、時にがん化することがあります。ほくろががん化すると、「悪性黒色腫」という、全身に転移しやすい恐ろしいがんになります。

 さて、ご質間の足の裏のほくろですが、これはお友達が言われるように切除しておいた方がよいでしょう。と言うのは、足の裏のほくろは、他の部位のほくろに比べてがんになりやすく、悪性黒色腫の約4割は足の裏に発症するからです。歩行することにより、ほくろを刺激することが発がんの原因と考えられています。特に、ご質問の方のように、成人になって出現してきたほくろは、よりがんになりやすいので要注意です。治療法としては、取り残しのないように、少し大きめに切除する、つまり手術になります。手術というと躊躇される方もあるかと思いますが、痛み止めを注射しますので、手術時の痛みは全くなく、小さなほくろであれば10分もあれば終わります。したがって全く心配はありません。一番よくないのは、自分でなんとか治療しようと考えて、カミソリで削ったり、お灸をしたりすることです。これらの刺激はがん化を促進します。絶対にこのような自家療法はしてはなりません。

 足の裏の他にも、爪の下や、口腔内、陰部、のような粘膜部もがんになりやすい部位ですので、これらの部位のほくろも切除しておいたはうがよいでしょう。又、その他の部位でも、以下のようなほくろは要注意ですので、皮膚科専門医の診察を受けてください。大きさが6mm以上。・色調に濃淡がある。・黒い色素がしみ出したように見える。・形が左右非対称で、辺縁が不規則である。・イボ状にザラザラしている。(宮崎県医師会 田尻明彦)

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