令和2年7月号



〔表紙作品:書〕 早逝した君へ-自作詩
 35歳で病没した職員がいました。心優しい男でした。
愚痴ひとつこぼさずに一人で耐えて旅立ちました。
 彼逝きし後、お母さんは野菜を作り始めました。
土を鋤いては苗を植え、草を取っては時を送る…
黙々と畑を耕す姿は祈りそのものでした。
 今年は新玉葱が届きました。丸く重く、やわらかで甘く、
少々切ない味がしました。
            宮崎市 田畑 直人