診療録・看護記録・リハビリ記録
医師記録 看護記録 リハビリ記録
20●●年
8月24日


1400

〇〇病院、永友Dr.より紹介。
8月11日大腿骨頸部骨折、プレート固定術後。術後経過は良好であり、抜糸も終わっている。疼痛の訴えあり、下肢の浮腫は(±)
離床は進んでいない。今までに大きな疾患なく、高血圧のみ内服にて様子観察中。

1 右大腿頸部骨折術後
2 高血圧
3 廃用症候群疑い

1310
〇〇病院から転院。
車椅子にて201号室に入室。
「お世話になります。」と話される。
補聴器を持参されているが装着しておらず、やや大きい声で声かけすることで会話可。
車椅子からベッドへの移乗は介助にて何とか可。
移乗時苦悶様表情あり。
ベッド移乗後は臥床して過ごされる。
息子さん夫婦にアナムネ聴取する。

1500
「お小水がでました」とNsコールあり。転院前からおむつ装着し、おむつ内に排尿あり。尿意あるため本人に相談し、ベッドサイドに尿器を設置する。

1820
本日夕から食事開始となる。総義歯は装着されている。膝下にクッションを挿入し息子さんがセッティングをしている。患側疼痛なし。食事は自力摂取可。むせこみなし。ゆっくり咀嚼し7割摂取。内服服用可。食事後はベッド上で口腔ケア実施。

2245
訪室時、開眼している。「場所が変わると寝付けませんね」と話される。疼痛なし。眠剤について問うも必要ないとのこと。


8月25日
 
   200
入眠中。

610
Nsコールあり。排尿の訴えあり。
「この尿器は漏れてくるわ」と話される。
設置されている安楽尿器を使用しようとするも、うまく採尿できなかった
様子。
尿器の破損はみられないが、
「やり方は悪くなかった。前の
病院とコレ(尿器)が違うせいだ。漏れたことはない。」と話される

1020
リハビリ前のトイレ誘導を行う。
多目的トイレへ車椅子で移動。トイレへの移乗時に立位のバランス崩れ、患側の疼痛訴えあり。
表情暗く、「リハビリは明日からで急がんでも」と話される。

1300
カンファレンス実施

N#1 セルフケア能力の低下
#2 転倒転落リスク状態

#3
皮膚統合性障害リスク状態
を立案。

1400
D#
1 右大腿骨頸部骨折術後

S
: ずっと痛いね
O: 安静時、疼痛あり(NRSスケール6)。表情無表情。
移乗時荷重をかけると疼痛増強(NRSスケール9)あり。創部発赤なし、腫脹なし。足背動脈触知可、痺れなし。安静時、患側が外旋位となっている。弾性ストッキング装着中。
A: 疼痛の訴えあるが、鎮痛薬投与せず過ごされる。臥床時は患側が外旋位となるため、ポジショニングが必要。

P:
 計画続行

1040
〇〇病院から転院
右大腿骨頸部骨折プレート固定術後(~2W経過)
安静時疼痛あり、全荷重可であるが疼痛あり進んでいないMMT…右大腿3 左大腿3
ROM…股関節屈曲(R80°(L90°膝関節伸展(R)-20°(L)-10°
本来でれば術後2週間経過段階で、階段昇降が可能な段階である。
しかし疼痛のためリハビリが進んでいない様子。
目標は8月中に身障トイレ移乗の自立、9月初旬には歩行器歩行の訓練を開始したい。

 8月26日      1020
S:「よくなるんやろうか」「よくなってもね…」
疼痛が強く関節可動域訓練が精いっぱい。平行棒可動域訓練では全荷重を十分にかけることができず、
跛行状態で何とか1往復

1400
病棟Nsより、トイレ排泄や食事のセッティング、車椅子移乗動作などADLが低下しているとのこと。
関節可動域訓練
移乗動作訓練
座位保持訓練

8月27日    9時00
N#1 セルフケア能力の低下
S
: 面倒くさいからこのままでいいです
O: 朝食後にベッド端座位を促すが、Sの発言あり。ベッドアップし、ベッド柵を掴んで座位に、なるが座位保持が困難でふらつきあり。
A:意欲低下とともに、筋力も低下している。長時間の座位保持が困難。
P: 計画続行。
1030
訪室時、入眠中。
声掛けにて開眼しリハビリ開始。車椅子移乗の際、説明に合わせての動作は可能。
立ち上がり動作での疼痛あり。膝折れあり。
移乗動作を安定させるために上肢の筋力訓練も追加。
関節可動域訓練
移乗動作訓練
座位保持訓練
筋力訓練
8月28日   710
S「そんなに痛くないですよ」
疼痛変わらず、リハビリ・離床ともに進んでいないとのこと。骨折部位的には疼痛が強くないはずである。
様子観察

  1000
訪室時、閉眼している
S
「行きたくない、行っても仕方がない」
疼痛だけの問題ではないのか・・・。
関節可動域訓練
座位保持訓練
筋力訓練
 8月29日    1000
N#2  
転倒転落リスク状態
S: 痛いわ。もうこれ(尿器)でいいが。いちいち言わんでもわかる!!
O: トイレ誘導行時、起き上がりと端座位まで自力で可。しかし立位は時間を要し、疼痛の訴えみられる。ベッドに戻る際は、フットレストを上げずに立ち上がろうとすることあり。声かけて止めようとするとSのような発言あり。
A
: 転倒のリスク依然としてあり。声掛けにも注意が必要。
P: 計画続行。
 
 8月30日    1300
N#1 セルフケア能力の低下 
S: 「手伝ってくれ」
O: 息子夫婦の面会あり。車椅子移乗後の履物をはく際に、お嫁さん
に手伝うよう依頼していた。
息子さんは「手伝わないと怒るんですよ」「このままだとトイレや風呂なんかの世話まではできないから施設にいれたほうがいいかな。と妻とも話しています」と話されていた。
A: 少しずつ自立を促しているが、家族には依存している様子
P
: 面会時、このような様子が見られたら声掛けする

2340
夜間良眠

 
8月31日    930
N#3
 皮膚統合性障害リスク状態
S : いたくないよ
O
: 仙骨部に1.5×1.5㎝程の発赤あり、皮膚剥離なし。疼痛なし。
A: 発赤増強なし

P
: 
計画続行
 1000
目標としていたトイレ移乗は、リハビリ中は可能。疼痛は依然としてあるが、入院時よりは軽減している印象。
しかし病棟での生活でADLがUPしている様子はなく、本人がNS、家族に依存しているとのこと。
S「いままで充実した人生を送ってきたから、もうどうでもいいわ」と話される。
ご家族は自宅での介護に不安を抱えている様子。
疾患的には、自宅での自立した生活は十分可能なはずである。
関節可動域訓練
移乗動作訓練
座位保持訓練
筋力訓練
9月1日       
9月2日       
9月3日   1240
食事中にムセたとのこと。誤嚥の疑い。呼吸状態に問題なし。様子観察。今後の発熱に注意。
800
食事中にムセあり、顔色不良なし、Spo2 97%。喘鳴なし。食事3割程度で終了する。
 
 9月4日   5時20
発熱あり。右肺雑音あり、喘鳴なし。陥没呼吸あり、Spo29189%。湿性咳嗽あり。医師に報告する。
 

620
医師指示にて点滴開始。ルート確保。「苦しい感じはないよ」と話される。Spo2 92%。

1100
D#2 誤嚥性肺炎
S:「・・・・」
O:体温上昇のためクーリング更新。入眠されて、返答なし。
陥没呼吸あり。Spo2 88% 医師に報告し酸素2L/分マスクにて開始。
A:入眠にてSpo2低下。こまめな観察が必要。
P:計画続行

発熱のため、リハビリ中止。

9月5日       
 9月6日    1000
D#2
 誤嚥性肺炎

S:「悪くなるばっかり。良くなってもいいことはないけど。」
O:クーリング更新。末梢冷感なし。陥没呼吸経度あり、会話に伴い時々湿性咳嗽あり。
A:呼吸状態変わらず
P:計画続行
 
9月7日    120
4 睡眠パターン混乱
S:「妻が待ってるから行かんといかん」
O:病室から物音がして訪室。床頭台のコップが落ちている。Sの発言あり、ベッド上でソワソワしている。点滴抜去なし。話を傾聴し、本人閉眼される。
A:夜間になるとせん妄が悪化する
P:計画続行
 
 
 9月8日      
 9月9日      
9月10日    2時00
D#2 誤嚥性肺炎
S :「なんで来るとかー!出ていかんかー!」
O:病室から声が聞こえ訪室。何かに向けて叫んでいる。
左前腕のルートを自己抜去している。
圧迫止血し、声掛けによって落ち着かれる。
何に対して話していたのかを問うと、よくわかっていない様子。
再度ルート確保しようとするが、興奮状態で実施できず。
当直医師に相談し、ルート確保せず様子みる。
スクも外れているがSpo2 94%
A:夜間興奮みられるが、声掛けで落ち着かれる。
せん妄状態であることも考えられる。
P
:夜間の安全な環境づくりについて
#4入院や症状悪化に伴う睡眠パターン混乱状態 を立案。