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ホーム > 医療の窓 > 2008年12月号

 蕁麻疹は皮膚科を受診される患者さんの中では非常に多い病気です。日本人の場合、一生のうちに5人に1人は経験すると言われています。皮膚が赤くなり、蚊に食われたような盛り上がった皮疹(膨疹)が全身いたるところに急に出現します。痒みが強いことがほとんどです。しかし消えるのも早く、数十分から数時間で消褪してしまいます。1回きりで終わる蕁麻疹もあれば、出没を繰り返し、数日、長い時は数ヵ月以上続く場合もあります。
 蕁麻疹の原因は多彩で、原因をはっきりと突き止めることができないことも多く、約7割の蕁麻疹では原因がわかりません。蕁麻疹と言うと食物が原因と思われがちですが、食物を含めてアレルギー性の蕁麻疹は全体の5パーセントくらいしかありません。
 原因不明の蕁麻疹の場合は検査を繰り返して原因を明らかにすることよりも、しっかりと治療を行い症状をコントロールすることが大切で、そうしているうちにほとんどの場合蕁麻疹は自然と出なくなります。
 原因不明の蕁麻疹以外に特定の誘因が引き金となって起こる蕁麻疹もあります。このような蕁麻疹ではお薬が効きにくいことが多く、誘因を避けることが大切です。次のような蕁麻疹がこれに当たります。

 @風邪薬や痛み止めを飲んで蕁麻疹が出る(薬による蕁麻疹)
 A物に当たったり、ひっかいたところに蕁麻疹が出る(機械的刺激による蕁麻疹)
 Bサバやマグロなど特定の食べ物を食べた後に蕁麻疹が出る(食物による蕁麻疹)
 C運動や入浴の後など体が温まると蕁麻疹が出る(温熱蕁麻疹)
 D寒いところに行と蕁麻疹が出る(寒冷蕁麻疹)

 原因不明のタイプの蕁麻疹の治療の基本は、抗ヒスタミン薬と呼ばれるお薬の服用です。抗ヒスタミン薬を服用する期間は人によりさまざまです。治療は次のような3ステップで気長に取り組みましょう。
 ステップ1:自分に合った薬を探す。
        抗ヒスタミン薬には何種類もあり、人によって効くお薬が異なります。まずは自分に合った
        お薬を見つけます。最も多い副作用は眠気です。効果が良くてもあまり強い眠気が来る時は
        お薬を変更した方が良い場合があります。
 ステップ2:症状に合わせて薬の量を調整する。
        症状が軽くなってきたら、お薬の量や服用回数を徐々に減らしていきます。
 ステップ3:いつかは蕁麻疹が出なくなる。
        症状が出なくなっても、お薬はしばらく飲み続けます。蕁麻疹の出にくい状態を保ちましょう。


                                                   ならはら皮膚科医院
                                                     楢原進一郎







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