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ホーム > 医療の窓 > 2009年3月号

細菌性髄膜炎予防の新しいワクチンについて

 脳や脊髄を包んでいる膜を髄膜といい、この髄膜に細菌やウイルスが感染して炎症が起こる病気が髄膜炎で、細菌が原因の「細菌性髄膜炎」と細菌以外(ウイルスなど)が原因の「無菌性髄膜炎」が有ります。
 細菌性髄膜炎は小児では最も重篤な感染症として知られています。この細菌性髄膜炎になるのは、1~2歳児を中心に4歳までの子どもが大部分を占めて
おり、大きな原因菌のひとつがインフルエンザ菌b型(Hib)と呼ばれる菌です(Hibは冬に流行するインフルエンザウイルスとは全く別のもの(細菌)です)。
 Hibの感染を防ぐ手段として、ワクチン接種がきわめて有効であり、すでに世界100ヵ国以上で使用されています。アメリカでは5歳未満10万人あたり年間25人といわれたHib髄膜炎発症数が、Hibワクチン導入後はほぼ0人となり、Hib全身感染症の罹患率も導入前の1/100に激減しています。日本では毎年約500~600人ほどの小児がHib感染を中心とする細菌性髄膜炎に罹患しています。都城市でも平成14年からの6年間で都城病院・医師会病院に24例が細菌性髄膜炎で入院しており、うち10例(42%)がHibによるものです。
 Hib髄膜炎にかかると1ヵ月程度の入院と抗生物質による治療が必要となりますが、治療を受けても約5%の乳幼児が死亡し、約25%に発育障害(知能障害など)や聴力障害、てんかんなどの後遺症が残ります。さらに細菌では抗生物質の効かない菌(耐性菌)も増えてきており、治療が困難になってきています。
 都城市・三股町では平成21年4月より1人1回につき3,000円の自己負担で接種ができますが、各病院での予約が必要です。ただ全国的にワクチンがかなり不足しており予定通りできなくなっていますので、早目にかかりつけ医にご相談ください。

※Hibワクチンの接種スケジュール
 接種開始年齢:2ヵ月以上7ヵ月未満(初回免疫3回+追加免疫1回:計4回)
     初回免疫:4~8週の間隔で3回接種
     追加免疫:初回免疫終了後おおむね1年後に1回接種
 接種開始年齢:7ヵ月以上12ヵ月未満(初回免疫2回+追加免疫1回:計3回)
     初回免疫:4~8週の間隔で2回接種
     追加免疫:初回免疫終了後おおむね1年後に1回接種
 接種開始年齢:1歳以上5歳未満
     1回接種

※Hibワクチンの安全性
 主な副反応は接種部位の赤みや腫れで、そのほか発熱が数%報告されています。
これらは通常一時的なもので、数日以内に消失します。


                                                       はしぐち小児科
                                                        橋口 兼英










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