宮崎市郡医師会
会長 川 名 隆 司

 

 私はこの6年間、中村典生前会長の執行部の一員として宮崎市郡医師会が抱えるいくつかの課題に向き合い、その解決に微力を尽くしてまいりました。しかし、未だ道半ばの感があり、ある程度の見通しがつくまでもう暫く関わりたいと思ったことが、市郡医師会の舵取りを担おうという決意に至った一番の理由です。
 運営の基本方針としては、前執行部の“双方向性”というキーコンセプトを継承したいと思います。即ち、市郡医師会で知り得た情報は、個人情報保護法に抵触しない限り全てを会員の先生に開示、提供し、また、会員の先生からのご意見、ご要望は、従来通りファックスやメールを介して迅速に把握、対応したいと思います。
 市郡医師会の近い将来のビジョンとして実現させたい事は二つあります。一つは、公益社団法人への移行です。もう一つは、医師会病院を中心とした医師会の事業・機能(事務局、看護学校、検査・検診センター、宮崎市夜間急病センター、宮崎市小児診療所、宮崎市中央東・檍北地区地域包括支援センター、等)の統合であり、この二つはリンクするテーマと考えています。
 まず、「何故、公益社団法人か」ですが、市郡医師会定款第3条には、目的として「地域住民の健康の維持・増進に寄与すること」と謳ってあります。この不特定多数の地域住民への医療貢献こそ、正に公益目的事業そのものであり、これを実行する組織は、当然、公益社団法人としての資格を有すると認識しています。また、公益社団法人に認定されることで、事業委託、融資、寄付金控除、会員のステータスなどで大きなメリットがあり、市郡医師会が公益社団法人を目指すことは、極めて合理的と考えます。
 二つ目の「医師会病院を中心とした医師会の事業・機能の統合」については、以下のように考えます。皆様ご存じのように、現在、市郡医師会の事務局、看護学校、検診・検査センターは大坪西1丁目に、一方、医師会病院、夜間急病センター、小児診療所、地域包括支援センターは新別府町にあります。これを統合することは、ガバナンスの面からもプラスであり、お互いが別途所有する医療機器や検査機器、加えて職員の配置にも効率化が期待できます。医師会病院については、内科を始めとする診療科の充実が喫緊の課題ですが、ハード面についても本年4月で29年目となる本館の老朽化、手狭な病棟や非効率な院内動線は、急性期病院としてマイナス要因となっています。また、昨年の東日本大震災と大津波による大惨事は、災害医療に関して貴重な教訓を残しました。医師会病院は、海岸線から約600m、海抜3mという位置にありますが、これは県防災会議専門部会の想定しているマグニチュード9クラスの地震・津波に対し、災害拠点病院としてその機能を充分に果たし得るか疑問が残ります。このようなことから、医師会病院の新築、移転の是非を含めた将来像と市郡医師会の事業・機能の統合に関しては、早急に協議を開始する時期に来ており、先輩諸氏のご意見を拝聴し、また今後の医師会を担う若い会員の先生とも積極的に議論しながら、課題を一つずつクリアしていきたいと思っています。
 私自身、まだまだ若輩者で、浅学菲才な身でありますことは重々承知しておりますが、志を同じくする15名の理事者並びに約600名の市郡医師会職員と共に、地域医療の質の向上に資する体制作りに尽力する所存です。会員の皆様におかれましては、この旨ご理解を賜りまして、ご協力ご支援の程宜しくお願い申し上げます。


 

 

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