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宮崎県医師会長 河野 雅行 |
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| 県医総会・代議員会並びに髙木兼寛像除幕式 県医師会の公益法人化に伴い，昨年より代議員会・総会・医師連盟執行委員会等が６月に変更された。医療機関も医師も多忙な中で，頻回に役員・会員の先生方に集合していただくのは難しい。しかし，代議員会，総会は定款に定められているごとく県医師会の活動や予算・決算の承認を受けるのに，開催必須の会議である。そこで，止むを得ず，同一日に多くのスケジュールを組み込むこととなった。参集の先生方には窮屈な日程でご迷惑をかけて申し訳なく感じている。今後，代議員会や総会等の重要会議はともかく，頻繁に行われる連絡協議会や研修会等はTV 会議の有効活用も，今まで以上に検討する必要がある。専門家の言によれば機器の性能向上から，相応の予算があれば可能である。しかし，相手の反応を観ながらの直接対面協議の持つメリットが損なわれる可能性は否定できない。 本年の県医総会・代議員会は６月20日開催された。まず，医師連盟，定例代議員会では例年通り，昨年度の活動報告・決算，本年度の活動方針案・予算案の承認，更にトピックスとして会員増目的で研修医の会費無料が承認された。続いて，定例総会が開催された。物故者の追悼，挨拶に続いて来賓各氏祝辞，高齢会員祝賀，会員諸功績に対する表彰，永年勤続職員等各種表彰が行われた。来賓として，日本医師会長横倉義武先生，副知事稲用博美様，県議会議長星原透先生，衆議院議員武井俊輔先生，参議院議員松下新平先生，長峯誠先生，県議清山知憲先生，宮大副学長原田宏先生，県薬剤師会長田代和久先生，その他多くの方々にご臨席をいただいた。 総会に先立って，宮崎県出身で我が国の医療に大きな足跡を遺された木兼寛先生の遺徳を偲び胸像を制作・設置し，曾孫にあたられる慈恵会医科大学木敬三先生をお招きして除幕式を行った。兼寛先生は嘉永２年（1849年）に当時の高岡町穆佐（現・宮崎市）で出生，長じて医療を学び，海軍軍医として脚気の撲滅に尽力し「ビタミンの父」とも呼ばれており，この脚気論争は森外との応酬がエピソードとして残されている。後年，現在の慈恵会医科大学の創立や我が国初の看護師養成所を設立した。日本医師会の前身である組織の設立や，宮崎神宮整備にも尽力した。郷里の高岡町と慈恵会医科大学には資料等が遺されているが，県医師会には資料がほとんどなかった。そこで，郷土出身で医療界偉人の記録を遺したいとの秦元会長・稲倉前会長の発案で，各方面から資料を収集，県医会館１階の図書室に特設コーナーを設けた。事業の一環として胸像を彫刻家の平原孝明氏に依頼し作成・設置した。一階ロビーに設置してあるので，ご来館の際には是非ご覧ください。この胸像は，イギリス留学時の写真を基にして若さの溢れた精悍な顔付きにできており，老成された後の姿で創られた他所の像とは違っているので，一見の価値があります。先生の「病気を診ずして病人を診よ」の遺訓は，現在の我々医療人にも深い感銘を与えており，教訓としたい。 （平成27年７月22日） |
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