死後診察及び死体検案の手引き

 我が国は今後、急速な高齢化の進展に伴い、多死社会を迎え、死後診察や死体検案等を行う機会が増えることが予想されています。さらに、大規模災害の発生時には、短期間に多数の死亡事例が同時に生じ、医療現場に大きな負担がかかります。
 そのような状況を見据え、この度、宮崎大学医学部医学科 社会医学講座 法医学分野教室の全面的なご協力のもと、湯川修弘教授の監修により「宮崎県医師会死後診察及び死体検案の手引き」を作成いたしました。
 本手引きは、通常診療に従事する医師でも実際の現場で迷わず検案業務に取り組めるよう、基本的な流れや留意点を整理したものです。
 ぜひ、ご一読をお願いいたします。

全体版

死後診察・死体検案の開始にあたって

  1.医師が行う死後診察・死体検案
  2.異状死体の届出の例
  3.「死亡診断書」と「死体検案書」の使い分けについて

死体検案の実際

  1.遺体が置かれているところや周囲の状況と、衣服の状態の確認
  2.仰向けの姿勢での外表観察
  3.触診と関節を動かしての観察
  4.死後診察・死体検案に特化した観察
   ① 死後硬直
   ② 死斑の確認
   ③ 死体の体温
      直腸温と死後経過時間直腸温、気温と死後経過時間
  5.身体背面の観察
  6.血液検査(生化学検査)
  7.その他

死後診察・死体検案チェックリスト

  1.観察チェックポイント
  2.死因別チェックポイント
  3.検案に役立つ所見
  4.検体採取の手技

大規模災害時の死体検案書の作成

  1.大規模災害時における死体検案
  2.死体検案書の書き方

行政関連通知

  医師による異状死体の届出の徹底について(通知)
  「医師による異状死体の届出の徹底について」に関する質疑応答集(Q&A)